カフェにて7
「もう、行かなくちゃ」
君の部屋をあとに、私は、カフェへと向かう。
あのカフェオレを、飲みに。
カフェにて
ある日のカフェで、出会いは、始まった。
カフェにて6
町外れの一角に、彼は新居のマンションに引っ越した。部屋は3LDK。カフェ風の、
そのインテリアは、裕太と最初に出会ったカフェを、連想させる。ふたり藤の椅子に
クッションをひいて、カフェオレを、飲んでいた。村上春樹の、文庫本を読みながら、
彼は言った。「指輪を買おうか?」ふたりで、郊外のショッピングモールの、アクセサリー
店を、覗いてみた。ペアのリングで、クロスの刻印がしてあるのを、見つけた。「これ、
いいね。」彼はすぐに、ペアリングを、レジに持って行き、料金を、支払った。
「外れないようにね、きついの、選んだんだ。」彼は言った。「クロスの意味は、ふたりが、ク
ロスしているって意味。ずっとね。」部屋のイエローのベットに、ふたりで、寝転び、
朝まで窓から、差す、月明かりを見ながら、語り合っていた。「一緒に暮らそうよ。」彼が言うと、
辺は、銀色の、星空に変わった。「永遠って信じる?」彼が言った。「この、星空のよ
うにね。」私が答えた。辺りは、やがて、朝日が、カフェ風の、部屋を、オレンジに、染めていった。
カフェにて4
夢かしら?
目を、疑う。
街中で、裕太と、すれ違う。相変わらず、イケメンには変わりない。
「勝手に、人を殺すなよな。」
裕太が、笑ったような、気がする。
声をかけるには、あまりにも、唐突だった。
ストレートの、髪型は、変わりなく、
少し、服が地味になったね。
クリーム色の、大きめの自転車で、
裕太は、すれ違う時、私を、目で、追っていた。
私は、気付かないふりで、
「良かった」と、嬉しくて、胸がいっぱいだった。
たぶん、もう、逢うこともないけど、
元気でね。
マリア様に、よろしく!
カフェにて2
カフェにて2
裕太が カフェの階段を上がって来る
昨日は可憐と来たという 一昨日は 紗由理と来たという
裕太は カフェオレと チョコレートクロワッサンを注文した
「カフェには、よく来るの?」
裕太に 尋ねると 裕太はポニーテールのウエイトレスに 目をひかれながら言う
「うん。よく、此所で、本を読むんだ」
裕太は カフェオレ片手に 川端康成の文庫本を読んでいる
裕太と カフェを出ると
いつのまにか ビルの地下二階に 潜り込んでいた
「俺、もう治らないんだ」
「ん?何のこと?」
裕太は 良いことが 起こるからと
パワーストーンのネックレスと ブレスレットをくれた
あれから18年
裕太は もうこの世に いないことに気付く
不治の病におかされていたそう
マリア様信じて 消えてしまった
今日は 裕太の命日
今頃 天国かな?
ねぇ 私が見えてる?
マリア様によろしく!!